アフリカ豚コレラ: ベルギーがウイルス感染から豚肉を守り抜いた方法 - EuropeanPork | EuropeanPork
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8 7月 2019

アフリカ豚コレラ: ベルギーがウイルス感染から豚肉を守り抜いた方法

2019年6月4日 ブリュッセル – ベルギーは、アフリカ豚コレラ(ASF)の発生に適切に対処しています。それがEUのASF専門家の結論です。ベルギーは、家畜豚や飼育されているイノシシをASFの感染からうまく守っています。そのおかげで、全ての豚の食肉はウイルスフリーであり、消費および輸出に適しています。ベルギー産豚肉の貿易はEUで無制限に行うことができます。 ベルギーがとったアプローチをここで簡単にご紹介しましょう。

2018年9月13日、ベルギーの町Etalleで、アフリカ豚コレラ(ASF)ウイルスが二頭のイノシシに発見されました。家畜豚がほとんど飼育されていない地域です。FASFC(ベルギー連邦フードチェーン安全庁)がEU委員会やEU大臣と相談した上で「発症域」を設定しました。感染を防ぐため、2018年9月27日から10月3日の間に、この区域内の少数の家畜豚が予防的に殺処分されました。これらの豚肉は、食物連鎖には入らず、飼料産業にも使用されませんでした。

ベルギーにおける豚コレラの予防対策および監視

  • 登録
    全ての養豚場は、ベルギー連邦フードチェーン安全庁(FASFC、関係当局)に登録しなければいけません。また全ての豚を識別し、豚の入出場を記録した帳簿を持たなければいけません。全ての養豚場は、SANITELという全国中央データベースに登録されています。現在、ベルギーには620万頭の豚がおよそ7,200の農場で飼育されています。豚集団の94%は、フランダース地域に位置しています。
    FASFCの検査官が、登録、施設、衛生条件を確認します。
  • 予防
    全国レベルで、家畜豚の集団感染を防ぐ包括的な予防計画が制定されています。養豚場における物理的なバリア、豚の集合禁止、入場制限や厳格なバイオセキュリティーの適用に加え、残飯やキッチンの生ごみを餌に使うことの禁止、豚を搬送する車両の清掃、消毒などがそれに含まれています。
  • 啓蒙活動
    この問題に関する過去の取り組みに加え、FASFCと地方自治体が力を合わせて全国のASFタスクフォースを作り、大規模の意識向上キャンペーンを企画しました。
  • 検査
    養豚場は最低年に3回3か月以上の間隔で必ず家畜獣医師を呼び、農場の豚の定期臨床検査を受けなければなりません。獣医師は通知すべき病気の症状を確認し、経営者との面談を行います。
  • 分析
    2018年9月にASFが野生動物に発見されて以来、養豚場の経営者は豚または豚の死骸に病気の兆候の疑いがある場合は、すぐに家畜獣医師を呼ぶ義務があります。獣医師は24時間以内に農場で飼育されている全ての豚を診察しなければなりません。ASFの可能性が除外されても、獣医師はFASFCの指示通りにASFを含む鑑別診断の目的で3つの血液検体を採取しなければなりません。2018年9月13日から2019年4月2日まで、938の農場で4,081頭の豚の検体が採取されました。分析結果は全て陰性でした。
  • 検疫
    豚を農場に導入する際、群れに加える前に、4週間の検疫期間が設けられています。

隣国との協力活動

発症域は、ベルギーの隣国であるフランス、ドイツ、オランダの近くにあります。病気の流行を防ぐために、4か国が次の協力活動を行っています。

  • 情報の永続的な協議、協力、交換
  • 調和的で一貫した国境を越えた対策
  • 官民共同の取り組み:連邦政府、地方政府、民間企業

結果:家畜豚に発生なし

2019年2月17日に、ベルギー当局は次の結果を発表しました。

  • 1,539頭のイノシシは、全て発症域内で死骸が発見され、または殺処分されました。
  • 3,450の分析が、監視が強化されたゾーンの家畜豚で実施されましたが、陽性の結果は一切ありませんでした。
  • 発生が始まってから、家畜豚は一頭も感染しませんでした

継続的な取り組み

現在に至るまで、全ての関係者(養豚場、獣医師、当局)は警戒を怠らずバイオセキュリティー を保障し続けています。

養豚場:

  • – 受動的監視の強化を維持しています。

野生イノシシ:

  • 死骸の集中的な捜索および処分
  • 野生イノシシ集団の継続的な殺処分
  • 複数のフェンスネットワークの設置(フランスの国土を含む)

結論:「完全な透明度が肝心」

FASFCの主任獣医官ジャンフランソワ・ヘイマンス氏は、次の結論を述べました。「ベルギーは、状況に関する日々の情報共有や多国籍の野生生物専門家による技術会議など、隣国との連携を一層緊密にしました。ベルギー、ヨーロッパ、そして全世界におけるASFの管理を行うため、またベルギーとその商事的パートナーや他のパートナー間の信頼を保障するために、幅広い国内の協力活動に加え、隣国、その他のEU加盟国、EU域外の様々な国に対する完全な透明性が必要不可欠だと確信しています。そのため、FASFCはこれからも、状況についての情報や、様々なコミュニケーションプラットフォームによって講じられた対策についての情報を提供し続けたいと思います。」

トレーサビリティが迅速な検出や対応を可能にする

ウイルス発生時にベルギーが適切な対処を行ったのは、驚くべきことではありません。広範囲のモニタリングシステムのおかげで、予期せぬ問題に対処する準備が全国的に十分に整っています。7千以上の養豚場(およびその飼育豚)は、全て中央データベースに正式に登録されています。トレーサビリティは耳標で保障されており、豚の背景や移動が完全に追跡できます。ASFに関しても、発生前から様々な関係者が数多くの協力活動を行ってきました。このように、FASFCが病気を即座に検出し、対応できる強固なネットワークが整っていました。

輸出への影響

上記のアプローチの最終的な目的(ASFを根絶すること)は達成されました。家畜豚は一切感染せず、野生イノシシにおける流行も防止できました。その結果、ベルギー産豚肉のEU域内の輸出への影響は限定的です。しかし、アジアをはじめEU域外の輸出への影響は、かなり大きいです。ベルギーのアジアへの輸出の割合は、79%から38%まで下落し、輸出量は以前に比べ半減しました。

出版物

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