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15 1月 2020

バイオセキュリティ、トレーサビリティ、監視:ベルギーのアフリカ豚コレラに対する効果的なアプローチの3本柱

2018年9月、ベルギーで2頭の野生イノシシからアフリカ豚コレラウイルスが確認されましが、ベルギーは家畜豚および豚肉をウィルス感染から守り、消費や輸出に適した状態に保ち、貿易を確保するのに成功しています。ベルギーの効果的なアプローチは、食品安全の3本柱であるバイオセキュリティ、トレーサビリティ、監視に基づいています。

ベルギーの法律による保護

食品安全は、業界および政府両方の問題です。そのため、あらゆる規則、規制、透明性措置はベルギーの法律に則って実施され、単一管理体であるベルギー連邦フードチェーン安全庁(FASFC)によって保護されています。ベルギー連邦フードチェーン安全庁は、ベルギーの養豚および生産業全体にとって信頼の置ける指導者です。

バイオセキュリティ:ベルギーの養豚場の標準的アプローチ

多種の措置および条件が、養豚場の全領土に適用され、あらゆる汚染から養豚場を守ります。

  • インフラ条件
    • 洗浄・消毒可能な搬出入口
    • 常設の枝肉用倉庫(毎収集後に洗浄、消毒)
    • スタッフおよび訪問者向けに、消毒剤および洗浄・消毒装置を常に完備した(家畜小屋及び住居から離れた)衛生バリア
  • 運用条件
    • 全訪問者の入出場登録を行う閉鎖型施設
    • 防鳥および害虫駆除
    • 洗浄・消毒のための農業中断(最低年一回)
    • 72時間以内に第3国の豚に接触した人間、車両、物資の入場禁止
    • 新しい豚の入荷後は4週間の移動禁止
    • 飼料:残飯禁止
    • 輸送車の洗浄・消毒の義務
  • バイオセキュリティ対策
    • 野生イノシシ(生存中もしくは死亡後共)の養豚場への導入禁止、また72時間以内に野生イノシシに接触した人の養豚場への立ち入り禁止
    • 家畜豚と野生イノシシの全ての直接的な接触を防ぐため、家畜豚を閉鎖型豚舎で飼育、または、放し飼いの場合は(小規模養豚場のみ)二重の柵を設置
    • 養豚場で使用される物資や飼料の確実な保管

 

バイオセキュリティ:野生イノシシにおけるアフリカ豚コレラ発生後の追加措置

野生イノシシにおけるアフリカ豚コレラの発生後に、次の追加措置が講じられました。

  • 豚の集合禁止(解体時を除く)
  • 豚が発病した場合:アフリカ豚コレラ検査用に3頭の検体採取をし、受動的監視を強化する。
  • 管理強化
  • 意識啓発

これらの追加措置は全て、ゲント大学が開発したBiocheckスコアシステムを介してモニタリングされています。

 

トレーサビリティ:飼料から食卓まで

識別および登録により生産チェーン全体の包括的なトレーサビリティが可能になるので、ベルギーは豚肉製品の由来を完全に保証できます。次の措置が取られています。

  • 農場において:子豚、成熟豚、輸入豚の個体識別義務(個体耳標)
  • 解体前:個体識別義務
    • 農場の搬出時から食肉処理場まで
    • 解体前5日間以内
    • 解体用タグ・クリップ
  • 養豚場から食肉処理場まで
    • 食物連鎖の検査
  • 食肉処理場内において:
    • 入荷登録(サプライヤーとのリンク)
    • 内部トレーサビリティ(HACCP:危害分析重要管理点)
    • 出荷登録(顧客とのリンク)

 

監視および通知:義務的手順

通知義務の対象となる病気が養豚場で発生した場合、飼育者は以下の通知手順を実施する義務があります。

  • 飼育者 -> 民間の獣医師:第一線研究室(監視および意識啓発)
  • 民間の獣医師 -> 公認獣医師:政府管理
  • 公認獣医師 -> OIE(国際獣疫事務局)およびADNS(欧州連合の動物疾病通知システム)
  • 症状の如何を問わず、アフリカ豚コレラウイルス検査用の検体を採取しない限り、発病した豚の治療は禁止される。養豚農家は、必ず専属の獣医師に連絡し分析検査用の検体を採取してもらい、研究所に送る義務がある。
  • 野生イノシシの死体または高リスク区域で銃殺された野生イノシシに対するアフリカ豚コレラウイルス検査

 

出版物

豚肉カタログ

食肉カット:ベルギーの食肉卸売業者により提供される、幅広い欧州産カット豚肉

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ベルギーの食肉卸売業者ガイド 2022

ベルギーの食肉卸売業者の概要:製品仕様、活動、認定、輸出先などが記載された、ベルギーの食肉卸売業者についての完全な概要

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